建勲神社。
「たけいさお神社」と言うのが正しいそうですが、「けんくん神社」と呼ばれることが多いようです。
この神社、北大路通りにほど近い船岡山という丘陵に位置しています。
船岡山は、平安京が造営される際、北の基準点とされたと考えられている場所で、平安京のメインストリートである朱雀大路 ( いまの千本通り ) の北端に位置しています。
この静かな船岡山はかつて鳥辺野、仏野とならび京都の三大葬送地である蓮台野の東に位置しています。
徒然草には、
都の中に多き人、死なざる日はあるべからず。
一日に一人・二人のみならんや。
鳥部野・船岡、さらぬ野山にも、送る数多かる日はあれど、送らぬ日はなし。
されば棺をひさく者、作りてうち置くほどなし。
若きにもよらず、強きにもよらず、思いがけぬは死期なり。
と綴られています。
諸行無常ですね…
本殿は山の上にあります。
標高は112メートル。
祭神は織田信長。
戦乱を統一し、朝議復興を指向した信長を称えるため、明治天皇の勅により創建。
当初は信長の子孫が住んでいた東京と、織田家の所領があった山形県天童市に建立されたそうですが、信長の家臣であった豊臣秀吉がここ船岡山を信長の廟所として定めていたことから、明治13年、東京の建勲神社が船岡山に遷座されたという、京都にあっては比較的新しい部類の神社です。
ちなみに山形の天童市には今でも建勲神社があるそうです。
拝殿。
本殿。
壮麗な殿舎です。
この時代、人生は50年だったわけですね。
あと8年しかない…
拝殿から振り返ると…
大文字が見えます。
五山の送り火の日には、たくさんの人が見えられるそうです。
叡山も。